中国 お酒も飲まない最近の若者は何して遊ぶの?

経済
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中国の若者の生活。携帯電話でなんでも出来るドラえもんの世界。
中国の若者の生活。携帯電話でなんでも出来るドラえもんの世界。

財布がなくなるのも時間の問題!? 携帯1台で生活ALL OK~‼

今や5Gや電子決済先進国である中国。昔は現金には偽札が出回り、日本では考えられない事だが、店で偽札が発覚した時には『これ偽札だから使えない‼︎』と突っ返されるのみである。後はバレずにどう使うか⁉ というさながらババ抜きゲームであった。また、中国政府は現金だと飲食店や露天商などの売上が把握出来ず、税金を取りっぱぐれる事もあるので、電子決済を推奨しているのだろう。

そんな中、私はつい最近まで『いつもニコニコ現金払い』を地で行っていた。スキミングなどの犯罪に巻き込まれるのが怖かったのが正直なところである。使わなった隠れたもう一つの理由は、中国政府に全ての電子情報が筒抜けになってしまうと言われているからであった。もっとも私如きの情報など、何も利用価値はないだろうがw。

ところがである、時代の波には逆らえず不便さが目立ってきたのである。例えば、市場調査に行っても、スタッフは、道端の至る所にあるレンタル自転車を携帯一つで使えたり、タクシーに乗っても『おつりが無いから電子決済にしてくれ』と言われたり、列車のチケットの注文を庶務の女性に頼み、立替払いだったので、現金で支払おうとしたら『現金は嫌です!』と嫌な顔をされたり…。限界と感じ、銀行手続きを試みたのである。思ったより超簡単で、身分証明は、パスポート写真を携帯で銀行に送るのみOKで、銀行にわざわざ行く必要がなかったので驚いたのを思い出す。

携帯での支払いは2種類。『支付宝=アリペイ』と『wechat=LINEみたいなもの』読み取りスタイルと自らスキャンするスタイルがある。
携帯での支払いは2種類。『支付宝=アリペイ』と『wechat=LINEみたいなもの』読み取りスタイルと自らスキャンするスタイルがある。

それからというもの、スーパーの買い物、タクシー、レンタル自転車、旅行会社のチケット代、飲食店、小売店などなど、全ての支払いという支払いは全て携帯一つになってしまった。中でも大人数での飲み会はとても便利で、幹事が電子決済し、その幹事に携帯で割り勘分の金額を送信するだけ‼︎とても便利でなのである。

また、銀行手数料なども無く、銀行から携帯への金額移動も、いつでもどこでもOK。30秒もあれば済んでしまう。知らない内に、携帯無では生きられない体になってしまっていた。そんな生活を続けて、ふと気づくと、財布から現金を触る機会が殆どなくなっている事に気づいた。財布から現金を取り出したのって、いつだったかなぁ…。中国から腕時計に続いて、財布も無くなるのは時間の問題かもしれない。

中国のマクドナルド‼ オジサンにはついて行けない買い方とは⁉

中国のマクドナルド。カウンターに並ぶのは受け取り待ちの人々
中国のマクドナルド。カウンターに並ぶのは受け取り待ちの人々。

ある日、スタッフたちと市場調査に出掛け、昼時となったのでマクドナルドを食べる事にした。店内に入り、注文カウンターに並ぼうとすると、スタッフたちは、ズカズカと店内の奥へ。いやいや、先に注文だろう⁉ などと思っていると『注文は席で出来ますよ!』と。椅子に貼ってあるQRコードを読み込ませ注文をし、支払いを電子決済で済ませて、カウンターには出来上がり品を取りに行くだけと言う。もう日本でもこのようなシステムなのかな⁉ 最近の中国では、このような感じが主流の様である。我々オジサンの感覚では、列に並んで今どきの若い連中に『好きなの喰えよ‼』というのが、カッコイイのだが… 奢るつもりが、思わぬ勉強会になってしまった。これからは彼らに学ぶ事の方が益々多くなるだろう。

最近の若者は~『何して遊ぶの!?』

『最近の若者は~』という言葉は、我々オジサンがよく若者に対して使う言葉である。しか~し‼かつて我々が若かりし頃も、その当時のオジサン達から言われ続けられていた言葉である。日本も中国も関係なく、世界中で歴史は繰り返されるのであろう。

スタッフと出張に行くと、毎回の事だが、先方とお酒の付き合いがある場合が多い。当然、私は外国人という立場上、飲まないわけにはいかないのであるが、若いスタッフはほとんど飲まないケースが多い。一人は下戸で仕方がないが、もう一人は、おそらく私よりお酒は強いであろう。だから、お酒の場が荒れそうな場合は、彼に『俺、今日つぶれると思うから、連れて帰ってね』と事前に言っておくのである。大変助かる面もあるが、普段から進んで飲んでいる姿は一度も見たことが無い。そんなこともあり、私は普段お酒を飲まない今の若者の生活とはどういったものであろうか⁉と興味本位で彼らに聞いてみた。

中国でも人気のテレビゲーム。
テレビゲームにハマり、離婚に至ったケースも聞いた事がある。

開口一番『給料のほとんど使っちゃいますよ~』と言う。ここ重慶だと、物価が安く、家賃も食費もそんなに掛からないはず⁉『何に使っているの?』と聞くと『ネットでの買い物と、ゲーム』。最近のゲームは新商品が続々と出てきて、ソフト代や主人公を強くするための武器の購入など続々と課金するらしい。これは日本も一緒か⁉ ネット販売もあまりにも便利過ぎて、ついつい買ってしまうらしい。スタッフの一人はプラチナレベルで、かなり購入している模様。中国では、この金額レベルにより、社会的信頼も勝ち得てしまうので侮れない。借入金利の優遇、諸々の優先予約、マッチングアプリでの信用度まで高くなり、結婚に繋がる確率まで上がるらしいw。

中国での配達業界の90%は『美团:メイトァン』と『饿了吗:アーラマ』。町中をルール無用で走り回る。
中国での配達業界の90%は『美团:メイトァン』と『饿了吗:アーラマ』。町中をルール無用で走り回る。

また、ご飯は携帯で出前、ドア前まで持ってきてくれ、野菜や米、調味料など食材のデリバリーまであり、ものの30分で届けてくれるのである。デートの映画館予約などや、家賃、その他の支払ももちろん携帯で出来るので、もう家から一歩も出なくても生活が出来てしまう便利さである。このような生活をしているスタッフは、毎月クレジット払いの支払いで追われているという。クレジットを使ってまで、使い込むのか~⁉である。

中国人のカラオケ。鳴り物はなく、他人が歌っていても盛り上げることも、淡々と自分の順番が回ってくるまで、待ち続けるのである。
中国人のカラオケ。鳴り物はなく、他人が歌っていても盛り上げることも、淡々と自分の順番が回ってくるまで、待ち続けるのである。

また、お酒を飲まない大人の交流として、食事はソコソコ、白酒を飲む人は皆無で、ビールをたしなむ程度。あとはカラオケ。何時間も歌い続けるらしいが、他の人が歌っている間はゲームとかしている人や携帯をずっーと見ている人もいる。

もうここまで来ると、オジサンの目には新人類としか映らないのである。余談だが、中国のカラオケには、基本的にタンバリンなどの鳴り物は常設ではないことも多い。店員に頼んでも、無いと言われることが殆どである。盛り上げ役は必要ないのかなあ~?とすら思ってしまう様な完全無干渉主義なのである。

お金を貯める意識がない背景 〜親子3代の絆〜

中国の若者の生活はどうであろうか⁉ おそらく日本の若者も大差ないのかな!? 私はむしろ日本の若者の生活の方が詳しくは知らなくなってしまったが、携帯の便利さでは中国が一歩抜きん出ている様に思う。大きな違いは、あればあるだけ使ってしまうこととリスクを好む人種ということではないだろうか⁉ 日本の場合、社会人になったら当面の目標としては、結婚資金や住宅購入の資金を貯めるという事も視野に入れていることと思うが、彼らにはその意識が無い。一人っ子政策で中国の若者の苦労は『大学入試』一択の中、結婚資金や住宅購入の頭金などは、親が出すものと認識している様だ。証拠に『お金貯めなくて大丈夫? 結婚とか家とかどうするの?』と聞くと『親は私が面倒をみるからお互い様ですよ!』という回答であった。よって、お金を貯める意識はなく『今を楽しむ』ことにローンまで組んででも、生活を謳歌しているのが現状である様である。

街中ですごくよく見る祖父母たちと孫の姿。
街中ですごくよく見る祖父母たちと孫の姿。

この様な考え方は、日本と違って息子は「親の面倒を見る」というのが常識で、むしろ夫婦共稼ぎが当たり前の中で、祖父母と同居して孫の面倒を見て貰わないと子供も産めない現実がある。加えて他人を信用しない気質も相まってそうせざる得ないのである。

また、最近のニュースで、一人っ子政策の影響で、超少子高齢化が進む中国において、定年延長の話があったのだが、国民は猛反対だったそうだ。理由の一つは年老いて働くと貧乏人に見られて面子が立たないことらしいw。中国人が日本に来てびっくりする事の一つが、70歳を超えて働いている日本の老人を見て、憐れみを通り越してびっくりするらしい。

もう一つは、第2の人生は年金を貰って、孫の面倒を見るというのが夢の様である。親も子供と同居するのが当たり前という考えで最終目的となっている様である。

良くも悪くも親子3代に渡り固い絆が生まれる中国であるが、日本から見ればどう映るのだろうか!? 両国とも少子高齢化も激化しつつある中、どちらが良いかもうすぐ答えが出るかもしれない。

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