世界中から、マナーが悪いというレッテルが張られている中国である。日本の報道を見ても、中国映像=面白くて非常識というのが、皆さんの認識であろう。しかしながら、中国国内で生活していると、そればかりではなく、家族の絆や生活弱者に対する庶民の行動は、昔の日本の良き時代を思い出させるような光景を見る事がしばしばあるのである。
地下鉄など、ドアが開くと、座る場所争奪の為にダッシュするオバサンたちが見れる一方で、座る場所を譲る若者も多く散見されるのも事実である。いや、殆どの若者は譲るのではないか⁉と思うぐらい、結構見かける。また、騒ぐ子供に対しても、親はあまり何も言わない。エリアによって違いがある様に思うのだが、広東などでは、親が子供を叱りつける姿をよく見た印象であるが、それ以外は比較的寛容である様に思う。周囲の人もその姿を微笑みながら見ているのである。日本で同じことをしたら、注意しないまでも、周りから非難の目を浴びるであろう。
一昔前の日本テレビでは、座りながら音楽を聞いている若者や、席を譲られてキレる老人など、何かと話題になっていたのを覚えている。今はどうなのであろうか⁉ 譲る行為が恥ずかしく感じたり、子供が騒いだら、自分が遠くへ行ったりして、出来るだけ無関心を装うのではないだろうか!? 比較的、和を重んじる規律重視型の社会の様に思うのである。
この様に我が道を行くと思われがちな中国であるが、生活弱者には優しく、恥ずかしげもなく、当たり前の様に対応するのである。これの元は何だろうか⁉ 家族との強固な絆による親の教え? 孔子の教え? 儒教? 何が影響しているか分からないが、こういう側面もある事も覚えておいてほしいのである。
コメント