中国の行政区分には、基本的には省級、地級、県級、郷級という4層の行政区のピラミッド構造から成るのだが、この中身にも、直轄市、地級市、県級市、鎮などあり、その中にも直轄区や街道が…など説明するには複雑怪奇な名称がある。ここでは説明は省くが、簡単に平たく言い直すと、大都市、都市、地方都市(県)、郷鎮(農村)となっている。個人的感覚でいうと、大都市というのは、上海、北京、広東の深センなど、その中でもごく一部のエリアであり、大枠は都市、地方都市(県)、郷鎮(農村)で表現できるのである。あくまで個人的感覚であるが、なんとなく分かるのではないだろうか⁉
長年、市場調査に行っていると、あるものを見れば、なんとなくどのレベルの地域に来たのか、すぐに分かる様になった。そのあるもののひとつは!? ホコリである。都市では道路はアスファルトの色をしているのだが、県から農村に掛けて、道路の茶色が濃くなっていく。道行く車やバイクもドロドロになっていく。舗装道路の面積が徐々に少なくなっていくからである。ある農村に行った時、その村の中心地で、市場が集中しているエリアであったが、土煙で、数メートル先が見えなくなったことがある。息をするのも苦しく、まあ酷いものだった…
また、地方都市(県)に行くと、強烈な水流で水をまき散らす、散水車をよく見る。歩道や歩行者に容赦なく、勢いのある水を掛けるので皆逃げ惑うのである。どこのなんの水か分かったもんじゃないが、水が豊富にあり散水出来るのは=地方都市(県)、撒かなくていいのは都市、アスファルトが少なく撒くことが出来ない郷鎮(農村)という見分け方も出来るのである。よって、答えは『ホコリ』と『散水車』である。
その他、発展途上エリアに行くと、あちらこちらで工事が行われていて、大きなダンプカーが往来するので、道路がガタガタであったり、あとは服装。こればっかりは、人の事をあまり言えないが…『滲み出るダサさ』がある。ただし、少数民族衣装などは、強烈な風情があってGood‼である。
それにしても、目まぐるしい発展を遂げた中国であるが、ある農村のお宅訪問で、ゴム草履を履いたお母さんに『すぐそこ!すぐそこ!』と言われながら連れられて、舗装の無い山道を3㎞ぐらい歩いて、辿り着いた集落を訪れた時は、『おそらくこの先10年は変わらないだろうな』と思わずにはいられなかった。まだまだ発展の余地はありそうである。
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