
北京ビキニの『北京』に違和感
最近、日本のニュースで『北京ビキニ』という言葉を聞いた。ここ中国では全く使われない言葉だったので『お⁉︎ なんだ?なんだ?面白そうwww』と思って、聞いて見たら、なんてことはない、オジサンが、Tシャツをめくりあげて腹を出す事だけのことであった…ガクッ…。
なんだ、それだけの事か…と思うのと同時にすごく違和感があった。それは『北京』という言葉である。中国のどこに行っても、このスタイルのオジサンはウジャウジャ生息しているし、むしろ地方に行けば行くほど多い。あまりにも多いので、感化されて、それが特別な事だと気づく事すら出来なかったのである。昔、日本からの出張者を連れて、調査に出掛けた時、『中国ではお腹を出している人が多い』としきりに言っているのを聞いても『そうなの?』と何も感じなかったのだが、今回の『北京ビキニ』というネーミングを聞いて初めて『特別なことなんだ〜』と改めて気付かされたのである。人間慣れとは恐ろしいものである。
ネーミングの持つパワー
それにしても、私が個人的に関心したのは、この『北京ビキニ』というネーミング。非常にインパクトのある言葉で、一瞬で我々の記憶に残るのではないだろうか。考えた人は素晴らしいセンスの持ち主である。また、一瞬にして全国に拡散させてしまった。ここ中国の西の外れの重慶まで、届いているという事は、世界に拡散したと言えるのだろう。言えるのかな!?
日本でも秀逸なネーミングのヒット商品がたくさんある。簡単に紹介したいと思う。
【飲料系】 いろはす、なっちゃん、伊右衛門、BOSS
【お菓子系】 じゃがりこ、コアラのマーチ、ブラックサンダー、柿の種、プッチンプリン
【ラーメン系】 日清焼きそばU.F.O、どん兵衛、ラ王
【お酒系】 スーパードライ、一番搾り、YEBISU 、−196°Cチューハイ
【医薬系】 のどぬ〜るスプレー、熱冷シート、ガスピタン、ケシミン
それぞれ、発想と背景は違うだろうが、どれもイメージができるネーミングだと思う。無論、弛まぬ広告戦略はいうまでも無いが、どれも秀逸である。
もうひとつネーミングを考えてみよう
ついこの前、重慶である格式が高い火鍋屋さんに行った。ここは重慶、人口3000万人の大都市であるが、7~8人の夫婦交じりのグループの内、3人の男性が上半身裸で火鍋を喰っていた。『火鍋の出汁が飛んだら面白いのになwww』などど、しょーもない事を考えていた時、ふと思いついた。『上半身裸のスタイルなんて、『北京ビキニ』と同じくらい生息しているじゃあないか‼︎ じゃあ、ネーミングをつけてもいいのでは!?』と。ネーミングをつけて私も一躍有名人に…。これまたしょーもない発想である…
このスタイルは『北京ビキニ』に対抗して、『重慶海パン』とでも命名しておこうか、いや『重慶ケンシロウ』、『重慶ラオウ』…『重慶裸族』、『重慶少年』…う〜ん、どれもいまいち…… 私のネーミングセンスに絶望感を覚えながらも、妄想に耽るのであるwww。
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