この前、日本のTVで、洪水で出荷前の箱詰めされた野菜や果物を廃棄しなければならないと、生産者が嘆いているニュースを見た。数百キロという量である。これを見た私は『たかが水に浸かっただけでしょ。どうせ洗って使うのだから問題ない‼ 日本人は潔癖過ぎるのでは⁉ 』とTVの前で一人で憤慨してしまった。また、スーパーのパックにサイズが合わないというだけの理由で、大きくなり過ぎた野菜、形の悪い野菜なども破棄すると聞いたことがある。本末転倒である。もったいないお化けが出てしまうだろう‼(ちょっと古いが…)最近某番組で『もったいないワタベ』(不祥事で、なくなってしまうのかな!?…だとしたら残念…)という廃棄野菜を再販売するといった企画が大人気だと言う。皆考えていることは同じの様である。
中華料理というのは、油というイメージが強く、食べ過ぎると太る思われがちだが、実際の具材をよく考えてみると、8〜9割程度は野菜なのである。チンゲン菜、回鍋肉、酢豚、青椒肉絲などなど…良く思い出すと殆どが野菜である。だからあれだけ食べても太っている人が少ないのか⁉ と思うのである。野菜の扱いに関しては、どうも中国の方が少し先輩の様である。
中国でローカルスーパーに行くと毎回目につく事がある。全ての野菜や果物は、量り売りなのである。種類も日本の倍くらい豊富、しかも激安‼ 野菜などは袋いっぱいに詰め込んでも、10元以下(150円以下)。皆さん、『出来るだけいいものを‼︎』と意気込み、猿の豆拾いの様に真剣に選ぶのであるwww。
この量り売りだが、中国人の気質にとても合っている。大きな山積みされている中から、自分自ら良品を選んで、袋に詰めてゆく。『私は良品を選べる目利きだ!』という面子をくすぐられるのに加えて、自分で選んでいるから、後から傷んでいた事に気付いても、面子が邪魔をして、クレームを言い辛い仕組みであるwww。そして、山積みの中からお客自ら選別させて、残った形の悪いものや傷んでいるものだけを破棄すればいい。また、こうする事によって、生産者がサイズを選別する労力や設備投資、パック費用、リサイクル費用など、人件費や経費も大きく削減され、消費者にもっと還元できるであろう。そう考えると、この中国の量り売りは、実に合理的で秀逸である‼ 最終的には環境問題や資源問題、少子化による労働力不足問題にも配慮ができるのである。
このような日本と中国のギャップを見ていると、『日本もこの方式を早く取り入れるべき‼』 と声を大にして言いたいのである。形が不揃いでも、パックに入っていなくても、味は同じ、洗って使うのだから、目をつぶれば良いではないか…この合理性を逃しておくのは、もったいなく感じるのは私だけだろうか⁉
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